L e t' s  h a v e  p u b l i s h e d  i n  b o o k  f o r m
 
 
 
新しく本を造る場合の「企画」から「印刷製本」までの工程は、およそ次のとおりです
(企画主旨、内容と程度、ページ数、色数、ラフ目次、読者対象、著者、編者、翻訳者、編集者、校正者 他)

 出版企画書は「いつ、どこで、誰が、何を、何のために、誰に対して」、などを項目別にまとめます。思いつきだけで制作作業を開始すると、せっかくのいいアイデアを忘れてしまうこともあります。特に自費出版の場合、思いつきだけでアバウトにスタートしてしまう傾向が目立ちます。やはり出版企画書はどのような場合でも本を造る際には必要です。商業出版の場合は、印税等の諸条件、出版時期、定価(制作費等から計算)などを検討します。自費出版の場合も定価を除き同様です。
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(Sample)

 最低でも、内容(テーマ)、読者対象、分量(おおよその文字数)、発行時期(締め切り日)、条件(原稿料等)が必要です。最近はパソコン原稿が多いので特に外字(人名、地名、作字等)に注意するなどを依頼状に入れることも重要です。図表、写真、イラストの点数や転載、借用等の著作権に関することも編集上はぜひ知りたい情報です。専門用語の記述方法もある程度確認すべきです。
 
ウラン235=ウラン−235=U235
 自費出版の場合は、執筆依頼書は必要ありませんが、企画書の内容と一致しているかどうか再確認します。
 

 出版企画書に示された情報を確認した上で作業に取りかかります。原稿、図表、写真は既着と未着の仕分けをして一覧表にします。図表は難易度の判定をしておくと後の編集作業が楽になります。既着原稿はページを組む前に必ず通読して内容、問題点などを書き出します。できれば事前に著者と打合せの上、仮名遣い等の修正の赤字を入れます。著作権法第20条1項では著作者に断りなく無断修正することを禁じていますので、最低でも事後承諾の必要があります。
 自費出版の場合は組版担当者(印刷屋等)と打合せの上、原稿またはデータを用意します。
 用字用語の統一はこの時点で行っておくべきです。パソコンデータの場合文字統一を一括置換で行うのは危険です。笑い話ですが、「アメリカ→米国」を一括置換したため「ラテン米国」となってそのまま気づかずに困ったことがあります。
 
アメリカ=米国 わが国=我が国=我国
 スキャナでのOCR読み取りも避けるべきです。特に画数の多い文字は類似の字に置換されて読み飛ばしてしまうケースが多くあり、商業出版では許されない類字ミスをします。
 

 本を造る場合には、全体イメージ−ラフスケッチ−図面化までの工程を造本設計といいます。良い本とは、もちろん装丁ではなく内容が優れている本を指します。しかし装丁上は目的にそって造本されている、ということが重要です。そのためには造本設計(造本プラン)が必要になってきます。
 一般的に建物の設計者は、まず全体のイメージを想像し、ラフスケッチを起こし、それを図面化していきます。もちろんいろいろな建物を見て参考にして、自分だったらこうする、というイメージを作り上げていっているはずです。
 自費出版の場合は、まず自分が気に入っている造りの本を探すことをおすすめします。そしてその本を参考にして自分なりの組立を考えていくのです。完全に模写してしまうとオリジナリティがなく満足感、達成感が得られませんので、その本をベースに検討してみてはいかがでしょうか。
 造本設計とは、原稿指定(どのようなページ建てにするか)の作業に入る前段階において、どのような本にするかを頭の中でイメージし、ある程度基本方針を示した設計図に仕上げることをいいます。従って、造本設計の第一ステップでは、原稿整理後の原稿の形態と内容を正確に把握しなければなりません。
 第二ステップとして、この原稿の整理を前提にして、判型・組体裁を想定します。同時に内容・刊行意図に基づいて、判型・組体裁を修正し、決定していきます。
 第三ステップとして、判型組体裁の決定にしたがって頁数を決定します。頁数の決定により、図版・写真などの印刷効果、印刷方式、本文用紙の選択が可能になります。
 第四ステップとして、引き続いて装本の諸条件が決定されます。商業ベースの本の場合は一連の作業を通じて、販売価格をいくらに設定するかという大局的判断に基づいて、コスト面からも制作の諸段階の選択・判断をしていきます。原稿の受け渡しから刊行予定日までのおおよその日程が刊行プランです。
 自費出版の場合は総予算の中で優先順位を決めて判断します。

 

 一般的に、新刊書は入稿から出版まで最低3ヶ月必要です。当社では著者校正、校正者校正も各3回行います。参考のために新刊書の入稿から出版までのラフ工程を示します。著者や内容によりスケジュールは当然変わってきますので、毎回スケジュール管理はきちっと行う必要があります。
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 本を流通(書店等に)させるためには、書店まで本を運び返品の受領をしてくれる取次業者が必要です。全国の書店に注文のたびに本を自分で届けるのは労力、採算からみて不可能だからです。取次業者は全国の80%以上の書店をカバーするといわれるトーハン、日版の2大取次会社の他多数あります。一般的に出版社は最低でも1つの取次業者に口座を持っています。自費出版を考えている人で、本を書店に置きたい場合は、理論的には取次業者に口座を開設すればいいということになりますが、新規に口座を開設するのは取次業者の審査が厳しく大変に難しいのが現状です。従って、自費出版で本を書店に置きたい場合は、既存の出版社に委託するのがもっとも一般的な方法です。しかし、出版社サイドも売れない本(自費出版の本は一般的には売れない)の出版を引き受けるわけですから、当然買い取りなどの条件を付けるのが普通です。

 日本図書コード(ISBN)とは?
(詳しくは日本図書コード管理センターホームページ参照)
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