当社(ERC出版)で多いA5版の本をベースに組版の基本形を考察してみます。分かりやすくするために、基本原稿指定内容とレイアウトしたものを提示します。

○原稿指定概略
 (1)判型 …A5判
 (2)組み方(縦組みか横組みか) …縦組
 (3)本文の使用活字の書体と大きさ
    …13級(Q)リュウミンR-KL
 (4)本文の字詰め・行数・行間・段数・段間
   (基本版面)
    …52字詰(W)×18行(L)、行送り21歯(H)
 (5)ノンブルの書体・大きさ
    …ノンブル:地・小口寄り、
     12級(Q)タイムス、本文との

     アキ13級、本文より13級入り
 (6)柱の書体・大きさ・位置
    …奇数頁のみ章名、天・小口寄り11級、
     本文とのアキ13級、本文より13級入り
 (7)刷り位置
    …基本版面天地左右中央

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 ページ組版には「こうしなければいけない」という法律のようなものはありません。従って、それこそ法律に抵触(例えば盗作や写真等の無断使用)しなければどのように組んでもかまわないということになります。
 しかし、ノンブル(ページ番号)や柱の位置が毎ページ違っていては読みにくくなってしまいます。特に自費出版の場合は、参考になる本をベースに組み方の一定のルールづくりをします。編集者に相談するのもよいでしょう。
ある本の組版を考える場合、一般的には原稿の内容、分量を基に、著者の希望を聞いて編集者の経験とセンスで決められます。従来は写植組版が主流だったためページ組の指定はレイアウト紙に手書きできちっと書いて印刷所へ渡しました。最近はDTPが主流のためレイアウト紙は簡易的にしてモニター上で見てつくっていくケースが多いようです。



サンプル「エネルギー環境史 III」より


級数
ボディーの
一辺mm
ポイント
(類似)pt
7
1.75
4.96
8
2.00
5.67
9
2.25
6.39
10
2.50
7.09
11
2.75
7.80
12
3.00
8.50
13
3.25
9.21
14
3.50
9.92
15
3.75
10.60
16
4.00
11.34
18
4.50
12.76
20
5.00
14.17
24
6.00
17.01
28
7.00
19.84
32
8.00
22.68
38
9.50
26.93
44
11.00
31.18
50
12.50
35.43
56
14.00
39.69
62
15.50
43.94
文字の大きさ:
写真植字(写植)では、文字の大きさの単位の呼称として級(Q、#とも記す)が用いられています(1級=1歯=0.25mm)。大きさの種類は、主レンズおよび拡大レンズの種類によって決まっており、次のようなものがあります。
7、8、9、10、11、12、13、14、15、16(1級差)、18、20(2級差)、24、28、32(4級差)、38、44、50、56、62(6級差)、70、80、90、100(10級差)、120、140、160(20級差)、200、250(50級差)。
写植文字とポイント活字との対応関係は右図のようになっています。

※級数表一覧
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